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【新規のお知らせ】 2026年1月8日
緑フォーラム講演会
緑フォーラムの主催で、「中国人強制労働と万人坑」について考える講演会が東京で開催されます。東京近郊にお住まいの方、東京近辺に遠征予定のある方は是非御参集ください。日時:1月24日(土)18:30~ 場所:銀河実験劇場(東京都北区) 講演:青木茂(平和を考え行動する会・会員) 演題:中国人強制連行・強制労働と万人坑(人捨て場) 詳細は、添付している開催案内を参照してください。 開催案内 ⇒ 今年もよろしくお願いします 2026年1月1日 青木茂 1. 敗戦後80年、最悪の高市自維政権誕生 2025年7月の参院選で、石破政権与党の自民と公明は大敗した。この選挙結果を受け石破首相は退任に追い込まれ、曲折を経て高市自維政権が誕生したのだが、自民と維新が手を組んで(野合して)生まれた高市政権は戦後最悪の政権になった。 それで、高市自維政権に対し文句を言いたいことは、裏金問題隠蔽・企業団体献金温存・消費税減税拒否・財界大企業優遇・不公平税制温存・教育軽視・学費値上放置・医療費削減・福祉切捨て・労働規制なし崩し・選択的夫婦別姓拒否・排外主義助長・議員定数削減・選挙制度改悪・国債大増発など山ほどある。 しかし、私が最も重要だと思うのは軍事外交政策だ。自然災害など予測外の事態に対応するための補正予算に、不要不急の膨大な軍事費を法規を無視してムリヤリ組み入れ、岸田自公政権時に画策した、5年で軍事費をGNPの2パーセントに倍増するという安保(軍事)政策を2年前倒しで強行し、さらに、GNPの3.5パーセントの軍事費を要求するアメリカの言いなりに大軍拡を進めるため、安保三文書の改訂(改悪)時期を早めることを公言している。 その流れの中で、憲法無視の戦争法(安保法)の下で外国(中国)を標的にする長射程ミサイルを大増強し、さらに、原子力潜水艦の配備や武器輸出を無制限に解禁することを隠そうともしない。そのうえ、日本の国是であるはずの非核三原則まで葬り去ろうとしている。 そして、今、深刻な大問題になっているのが中国との関係だ。その大問題の発端になったのは、「台湾有事」になると発動されるアメリカによる中国との戦争に日本が加担し、中国に対する侵略戦争を引き起こすという国会における高市首相の公式発言だ。この発言は、政府と外務官僚が曖昧にしておきたかった高市首相の本心(本音)であることが明らかにされているが、こんな重大な事を国会で見境無く発言してしまう無知で外交音痴の高市首相に国政の舵取りを任せることはできない。高市首相と自維政権を一刻も早く退陣させるのが私たちの使命だ。 しかし、日本全体を見渡すと、高市自維政権に対する支持率は高く、7月の参院選で大躍進したのは、新参極右の参政党と自公政権の補完勢力であり続けた国民民主だ。また、高市政権与党の維新も議席を増やしている。そういうデタラメな勢力を支持する人が多い日本の現状が哀れで悲しい。 2. 私の戦後80年 敗戦後80年の2025年は、高市自維政権の誕生で日本全体としては悲惨な年になったが、私個人にとっては、翻訳書の出版、「中国人強制労働と万人坑」に関わる10回の講演、そして2回の中国訪問などで、そこそこ充実している1年になった。その状況を振り返ってみたい。 (1) 翻訳書『こんな日本人がいる』の出版 新著(翻訳書)『こんな日本人がいる-中国侵略の歴史と向き合う旅の足跡-』を2025年8月15日付で出版した(著者:李秉剛 訳者:青木茂 発行:花伝社 / 発売:共栄書房 定価:本体2000円+税)。原著は、中国の歴史研究者である李秉剛教授が中国で出版した『有这样一些日本人(こんな日本人がいる)』だ。その翻訳書である本書を通して、何度も中国を訪れ、万人坑(人捨て場)を中心に日本による侵略加害の跡を確認し続ける日本人の姿と想いを知ってもらえればと思う。 それで、本書について詳しく知りたい人は下記のURL(ウェブサイト)を参照してください。そこに、新著に記載している「訳者あとがき」の全文を掲載しているので、原著者である李秉剛教授の想いや翻訳者の期待などを理解してもらえると思う。 ⇒ http://ss102634.stars.ne.jp/index.html#2 あと、本書は、近所の本屋さんで購入(注文)すれば、定価(2200円)で入手できます。また、アマゾンなどのネット通販でも扱っています。あるいは、送付先の住所を、表紙ページのFC2メールフォーム「感想やご意見等をお送りください」から当方に連絡してもらえば、郵送で直接届けることもできます。その場合の代金は2000円(税・送料不要)ですが、払込取扱票(郵便振替)による代金支払いの手数料は購入者の方で負担してください。 (2)「中国人強制労働と万人坑」に関わる講演 戦後80年となる2025年は、「中国人強制連行・強制労働と万人坑(人捨て場)」という主題で講演会を10回も開催することができた。そのうち8回は私の単独講演会で、残りの2回は、複数の話題提供者による交流会だ。その中には、中国駐大阪総領事館で薛剣総領事出席の下で1月に開催された単独講演会や、中国駐名古屋総領事館で楊娴総領事出席の下で8月に開催された、複数の話題提供者による交流会での講演も含まれる。 このような年間10回もの講演会開催は、それまでは年に4回ぐらいの開催がせいぜいだった無名で素人の私にとっては異常とも言える状況だ。 その異常の原因は、コロナ禍による緊急事態が収束し、市民団体などによる活動が通常に戻っていることに加え、2025年が戦後80年の節目であったことなのだろう。実際に、中国総領事館が主催する2回の講演会では、「中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争の勝利80周年」の節目を迎えての開催であることがいずれも強調されている。 それで、講演で私が説明しているのは、主に日中15年戦争期における中国本土(中国国内)での中国人強制労働についてである。このことに関する詳細な説明は別の機会にゆずるが、要点を簡略にまとめると、「日中15年戦争時に強制労働を強いられた中国人被害者は4000万人にもなり、そのうち約1000万人が死亡した(殺された)と推定される。そして、その1000万人もの犠牲者の遺体を埋めた『人捨て場』が中国全土のいたるところに作られ、戦後80年の今も膨大な数の『人捨て場』が残されている。その『人捨て場』を中国の人たちは『万人坑』と呼んでいる」ということになる。 ところで、中国人強制労働というと、ほとんどの日本人は、およそ4万人の中国人が日本国内に連行され約7000人が死亡した日本国内における中国人強制連行(強制労働)のことしか認識していない。しかし、極めて少数にすぎないが、中国国内(中国大陸)における中国人強制労働に関心を寄せる人が増えつつあることが、小生の講演会が開催される機会が増えた原因でもあると思う。 ここまで読み進んでくれた皆さん! 中国本土における中国人強制労働について話を聞いてみたいということであれば声をかけてください。万難を排して説明(講演会や学習会など)に駆けつけます。あと、とりあえずということであれば、小生が開設しているウェブサイト「万人坑を知る旅」(URL= http://ss102634.stars.ne.jp/ )を参照してください。 (3)中国の旅 2025年は、純粋な観光旅行でウズベキスタンを訪れたほか、中国にも2回足を運んでいる。そのうち、2回の訪中の様子をここで簡単にまとめておこう。 (i)「撫順の奇蹟を受け継ぐ会」関西支部 第9次訪中団 市民団体「撫順の奇蹟を受け継ぐ会」関西支部が5年振りに実施する訪中団に参加し、6月16日から22日までの7日間の日程で、私自身にとっては8年振りに中国東北の遼寧省を訪れた。そして、翻訳書『こんな日本人がいる』の原著者である李秉剛さんと6年振りに再会することができた。 それで、今回の第9次訪中団が訪れたのは、撫順・北票・阜新・瀋陽・大連・旅順だ。そのうち北票では、北票炭鉱死難鉱工記念館・元館長の劉鵬遠さんとお連れ合いに再会し旧交を温めるとともに、北票新記念館建設整備工事の進捗を劉鵬遠さん夫妻の案内で現地で確認することができた。 また、阜新では、阜新万人坑死難鉱工記念館の新館長に就任したばかりの常天通さんが暖かく迎えてくれた。そして、その阜新記念館のピカピカの展示室に、中国人強制労働と万人坑に関わる私の著書をまとめて紹介する専用の展示台が設けられていた。これは、とても嬉しい光栄なことであり、私の「仕事」に対する中国側の高い評価に感謝している。同時に、日本でも万人坑について認識が深まることを期待したいと思う。 一方、撫順では、青草溝の万人坑跡に工場などが建設され、青草溝万人坑が破壊され消滅している状況を現地で確認した。日本による統治下で25万人もの労工が犠牲になった撫順炭鉱には何十カ所もの万人坑が作られたが、経済最優先の中国における急激な都市開発などにより現在ではその全てが破壊されてしまっている。万人坑という貴重な史跡が破壊され消滅してしまうことが残念でならない。 (ii) 中国駐大阪総領事館主催 「記憶・平和友好の旅」訪中団 中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争の勝利80周年を記念し中国駐大阪総領事館が企画・主催する「記憶・平和友好の旅」訪中団に私も招待されて参加し、中国のいろいろな組織と交流することができた。 それで、7月8日から13日にかけて実施された「記憶・平和友好の旅」訪中団が訪れたのは、北京と瀋陽と南京だ。 そのうち北京では、中国社会科学院日本研究所の楊伯江所長ら日本研究の専門家と意見交換した。また、中国外文局アジア太平洋広報センターでは、于文副主任や『人民中国』誌の編集者らと座談会を開催し、親交を深めることができた。 瀋陽では、日本戦犯裁判特別軍事法廷旧址記念館と中国共産党満洲省委員会旧址記念館を訪れた。そのあと、遼寧省人民政府外事弁公室が主催する歓迎晩餐会が開催され、日本との交流などに関わる専門家らと懇談することができた。 さらに南京では、南京大虐殺遇難同胞記念館を訪れ時鵬程副館長らと意見交換・懇談会を実施し、各訪中団員がそれぞれ個別の取材にも対応した。夜は、南京大虐殺遇難同胞記念館の元館長・朱成山さんらを囲んで晩餐会を開催し、それぞれに旧交を温めつつ有意義な一時を過ごした。 なお、訪中団に参加した石田あきらさんと本庄豊さんが共著で、新著『歴史と対話-中国と戦争をしないための“記憶・平和友好の旅”北京・瀋陽・南京』を2025年11月20日付で日本機関紙出版センターから出版している。早々に出版されたこの書籍で、今回の訪中団の足跡を皆さんに確認してもらえると有り難い。 3.過ちを再び犯さないために 日中戦争をはじめとする日本によるアジア侵略の戦争責任・侵略責任に私がこだわるのは、私たちの日本を、再び侵略することがない国にしたいと思うからだ。そして、日本を再び侵略することがない国にするために必要なのは、歴史改竄主義者を放逐し、自公政権・自維政権など右派勢力を一掃することだ。 そのため、日本による侵略と植民地支配という加害の歴史を日本人が正しく認識することが不可欠だが、その加害の歴史の中で私が特にこだわっているのが中国人強制労働と万人坑に関わる問題だ。そこで、この機会に、「中国人強制労働と万人坑について研究しないのは、近現代史に関わる専門家と学会の怠慢だ」という観点で問題を提起したい。 中国人強制労働と万人坑について研究しないのは、近現代史に関わる専門家と学会の怠慢 ここでは詳細な説明を省略するが、日中一五年戦争期に主に日本の民間企業により中国本土において強制労働を強いられた中国人被害者は四〇〇〇万人にもなり、そのうちおよそ一〇〇〇万人が死亡した(殺された)と推定される。つまり、日本の財閥・資本家・民間企業が、侵略地である中国における日常の企業活動の中で中国人を強制労働させ、日々使い殺し続け、一〇〇〇万人にもなる膨大な犠牲者を生み出したのだ。 ところが、中国本土における日本の民間企業による強制労働(と万人坑)について研究する専門家は日本には一人もいない(もし、いるのであれば、教えてもらえると助かります)。そのため、一般の日本人は、中国本土における中国人強制労働について認識することがほとんど(全く)できない状況に置かれている。 一方、南京大虐殺・性暴力(性奴隷制)・七三一部隊・三光作戦など日本軍が行なった罪行・暴虐に向き合う研究者・専門家と市民活動家は大勢いて、貴重かつ膨大な成果をあげている。そのため、多少なりとも歴史に関心を持つ日本人は、日本軍の罪行をそれなりに認識し理解しているし、新たに学ぶこともできる。 それで、こういう状況に対し私は疑問を持っている。それは、保身・立身出世・名声獲得・組織増殖を目的(本質)とする軍隊(軍人)は侵略を企てる首謀者ではないので、日本軍(軍隊・軍人)の罪行を明らかにしても、現在と将来に起こりうるであろう侵略を防ぐことはできないと思うからだ。 では、侵略を企てた首謀者は誰かというと、それは、石炭や鉄など中国の資源を略奪し暴利をむさぼるため日本(政府)を侵略に誘導した日本の財閥・資本家・民間企業なのだろう。だから、財閥・資本家・民間企業が強行し一〇〇〇万人もの犠牲者を生み出した中国人強制労働について専門家が研究し一般の人々に知らせることをしなければ、現在と将来に起こりうるであろう侵略を止めることはできないと思うのだ。 結果として日本軍は中国を蹂躙し中国の人々を膨大に殺傷したが、中国人を殺傷することは侵略の目的ではない。侵略の目的(本質)は経済略奪、つまり金儲けなのだろう。現在と将来に起こりうるであろう侵略も、その目的、つまり根本的な原因は、軍需産業を含む営利企業と資本家の金儲け(経済略奪)なのだと思う。例えば、トランプ大統領(アメリカ)によるベネズエラに対する不法・不当の軍事攻撃も、その目的は麻薬流入阻止ではなく、ベネズエラに膨大に埋蔵されている石油の利権であることが明らかになりつつある。 それゆえ、人文科学や社会科学をまともに学んだことのない素人の私は、侵略の本質であり被害規模が極めて甚大な(ナチスによるユダヤ人ホロコーストより犠牲者数が多い)中国人強制労働について研究しないのは、近現代史に関わる専門家と学会の怠慢だと考えている。そして、そんな専門家と学会に猛省をうながしたい。 あと、付けくわえると、八月の敗戦記念日の前後になると、一九四一年一二月以降のアジア太平洋戦争期における日本の被害を大量に垂れ流し、日本による植民地支配や侵略加害についてはほとんど触れない日本のマスコミにも不信感を持っている。そして、そんなマスコミに、中国本土における中国人強制労働について報道することを期待するのは難しいとも思う。しかし、それでも、気骨あるジャーナリスト諸氏の奮起を期待している。 4.高市自維政権を追放しよう 2026年の最重要政治課題は、戦後最悪であることが明らかになった極右・歴史改竄主義の高市自維政権を追放することだ。それと同時に、自維政権の補完勢力である国民民主と公明と新参極右の参政党をのさばらせないことも必要不可欠だ。そのために力を合わせましょう。 ともあれ、今年もよろしくお願いします。 2025年11月29日 戦後80年の取組み 戦後80年の取組みとしての「中国人強制労働と万人坑に関わる講演会」の状況を紹介する一文が、「平和のための博物館・市民ネットワーク」の広報誌「ミューズ」の第61号(2025年9月25日発行)に掲載されました。その全文とイギリス語訳を当ウェブサイトに転載したので、下記より参照してください。 ⇒ 中国人強制労働と万人坑に関わる講演会 2025年11月19日
『こんな日本人がいる-中国侵略の歴史と向き合う旅の足跡』のイギリス語による紹介文が、「平和のための博物館・市民ネットワーク」のイギリス語版の広報誌「Muse NO.59」に掲載されました。下記をクリックして参照してください。⇒ 『こんな日本人がいる』のイギリス語による紹介文 MUSE_P34 MUSE_P35 MUSE_P36 2025年10月22日
「千里山9条の会」の主催により、「中国人強制連行・強制労働と万人坑」という主題で講演会を開催します。大阪と大阪近郊にお住まいの方々と、大阪周辺に遠征予定のある皆さんに参加を呼びかけます。ぜひ御参集ください。日時:11月8日(土)午後2時~ 場所:千里山コミュティセンター(大阪府吹田市) 講演:青木茂 入場無料です。詳細は、添付しているチラシ(開催案内)を参照してください。 開催案内 ⇒ 2025年10月13日 巨大な露天掘り鉱で知られる撫順炭鉱を1905年から1945年まで日本が支配し、満鉄(南満洲鉄道株式会社)の経営により2億トンもの石炭を略奪している。その影で、石炭採掘の強制労働により25万人もの中国人労工を死亡させている。そして、この膨大な数の犠牲者は炭鉱周辺の各所に捨てられ多数の万人坑(人捨て場)が形成された。 そんな惨劇から二十数年後の1971年に撫順市階級教育展覧館が、撫順に残されている万人坑を広範に調査し、36カ所の万人坑を確認している。その結果、有力な炭鉱(坑口)があり労工が大勢いたところには、その全てに万人坑が存在することが明らかになった。 しかし、現在では、撫順には万人坑は1カ所も残されていない。2000年代以降に過激なほどに急速に進んだ都市開発・都市基盤整備などにより全ての万人坑が消滅させられてしまったのだ。 3000人の住民が虐殺された平頂山事件の現場が完全な状態で大切に保存されている撫順で、25万人もの労工が犠牲になった撫順炭鉱における強制労働の史跡=万人坑が消滅し完全に忘れ去られていることが残念でならない。中国政府と撫順市政府には、撫順炭鉱万人坑の復元を要望したい。 そんな撫順の状況を「撫順炭鉱万人坑(2)」として追加したので参照してください。 ⇒ 撫順炭鉱万人坑(2) 2025年10月7日 阜新炭鉱万人坑については、2009年の訪問記録と2017年の訪問記録を当ウェブサイトで以前から公開してきましたが、今回、2025年の訪問記録を「阜新炭鉱万人坑(3)」として新たに追加しました。 それで、極めて私的な話になり恐縮ですが、2025年の訪問では、個人的に非常に嬉しい「展示」に出会うことができました。万人坑に関わる私の著書を紹介する専用の展示棚が、阜新万人坑遺跡陳列館(資料館)の展示室内に設置されていたのです。これには少々驚き、そして感激しました。 私の著書を紹介する展示棚を含む阜新万人坑死難鉱工記念館の最新の状況を「阜新炭鉱万人坑(3)」で確認していただければと思います。 ⇒ 阜新炭鉱万人坑(3) 2025年9月25日 1933年から1945年まで12年間にわたり北票を占領支配した日本は、この間に北票炭鉱で石炭842万トンを略奪し、強制労働させた中国人労工のうち3万1200人を死亡させた。そのうち1万人余の犠牲者の遺体を捨てた(埋めた)台吉南山に北票市日偽時期死難鉱工記念館が開設されている。 さて、その北票鉱工記念館では、新記念館の建設工事が2017年には始まっていた。そして、2025年6月に再訪すると、新しい記念館は未完成だったが、新記念館竣工後の主要部分の全貌がほぼ分かるところまで建設工事は進行していた。遺骨(万人坑)の発掘現場は、阜新炭鉱万人坑の新しい記念館と同じように、それぞれがガラスの部屋で密閉されて保護されることになるが、そのガラスの部屋は既に完成していた。 そんな北票鉱工記念館の状況を当ウェブサイトに掲載したので参照してください。 ⇒ 北票炭鉱万人坑(3) 2025年9月22日 1902年に帝政ロシアが建設した監獄を日本が接収して拡張し、1907年に新たに完成させた旅順日露監獄は、朝鮮の英雄である安重根義士が収監され処刑された監獄として広く知られています。 その旅順日露監獄を日本が支配していた当時、処刑や虐待やその他の各種の要因により、安重根義士の他にも多数の収監者が監獄内で死亡しています。その人数は、抗日志士やその他の罪のない人々だけでも4000人余に達し、監獄の近くにある山の麓に遺体が埋められました。そのため、旅順日露監獄の内部だけで「万人坑」形成の過程が完結していたと言うことができます(注)。 その旅順日露監獄の紹介を当ウェブサイトに追加したので参照してください。 (注)李秉剛著・青木茂訳『こんな日本人がいる-中国侵略の歴史と向き合う旅の記録』花伝社、2025年、182ページ ⇒ 旅順日露監獄 2025年9月18日 現在の広東省珠海市金湾区に位置する三灶島(さんそうとう)では、中国に対する全面侵略を進める日本により、1938年から1945年の間に1万人以上が殺害されました。犠牲者の中に、日本軍飛行場の建設による強制労働で犠牲になった3000人以上の労工も含まれています。 日本が投降したあと、犠牲者の遺骨は住民(島民)の手で茅田村などに埋葬されましたが、1979年に遺骨は三灶鎮竹瀝山に埋葬し直され、新たな三灶島万人墳(万人坑)として整備されています。 その三灶島万人墳を当ウェブサイトに新たに追加したので参照してください。それで、三灶島万人墳は、当ウェブサイトの担当者が現地を訪れ自ら直接確認する44番目の万人坑になります。 ⇒ 三灶島万人墳
2025年9月15日 展示と映像による連続集会の御案内 「『中国人強制連行・強制労働と万人坑(人捨て場)』の展示と映像による連続集会」が沖縄で開催されます。それで、今回は、その第1回と第2回について案内します。小生が沖縄で講演するのは初めてになります。沖縄の多くの皆さんと、沖縄に遠征予定のある方々に参集いただけることを期待しています。 第1回 日時:9月26日(金)17:30~20:30
場所:沖縄県立博物館・美術館講演:青木茂 報告:上地浩昭さん 第2回 日時:9月28日(日)13:30~16:30 場所:名桜大学 北部生涯学習推進デンター 講演:青木茂 報告:名桜大学学生・教員 内田雅敏弁護士による第3回を含む詳細な案内は 添付の開催案内(チラシ)を参照してください。 ⇒ 開催案内(チラシ) 2025年8月15日
新著(翻訳書)『こんな日本人がいる -中国侵略の歴史と向き合う旅の足跡-』を2025年8月15日付で花伝社から出版しました。原著は、中国の歴史研究者である李秉剛さんが中国で出版した『有这样一些日本人(こんな日本人がいる)』です。本書(翻訳書)を通して、何度も中国を訪れ日本による加害の跡を確認し続ける日本人の姿や想いを知っていただければと思います。詳細は、当ウェブサイトの表紙ページに掲載している「本の紹介」蘭を参照してください。 ⇒ 「本の紹介」蘭
2025年8月13日 講演会の御案内 国立市で標題の講演会を開催します。東京都内で「万人坑」(注)について講演するのは3年振りになります。久々の機会ですので、東京と近郊にお住まいの皆さん、東京に遠征予定がある皆さん、ぜひ御参集ください。 演題:中国人強制連行・強制労働と万人坑(人捨て場) 講演:青木茂
日時:8月24日(日)16:00~18:30場所:キノ・キュッヘ(木乃久兵衛) 会費:1000円 詳細は、添付している開催案内を参照してください。 講演会の終了後に懇親会がありますが、懇親会は予約が必要です。 (注)日中15年戦争期に主に日本の民間企業により中国本土において強制労働を強いられた中国人被害者は4000万人にもなり、そのうち約1000万人が死亡したと推定されます。その膨大な数の犠牲者が埋められた「人捨て場」を中国の人たちは「万人坑」と呼んでいますが、多数の万人坑が今も中国の全土に現存しています。 2025年8月1日 愛知県内と近隣の約30の団体が集い、「愛知・平和のための戦争展」が今年も開催されます。各団体の展示は、開催期間を通じて終日観覧できます。舞台では、多彩な内容で講演や上映が連日行なわれます。ぜひ御参集ください。
日時 :8月14日(木)~17日(日)10:00~17:00 場所 :市民ギャラリー矢田(名古屋市) 入場料:一般=500円 高校生以下、障がい者(介助者含む)=無料 詳細は、添付しているチラシ(開催案内)を参照してください。 (補足1)個人的にお勧めする講演は下記です(個人的な勝手な独断です)。 8月14日(木)15:30~16:30 「戦争と仏教」大東仁さん 8月15日(金)15:00~16:30 「今も日本政府が認めない731部隊の真実」奈須重雄さん 8月16日(土)13:00~15:00 「戦争をしないため知っておきたいこと」猿田佐世さん 8月17日(日)10:00~12:30 「教科書から消された南京大虐殺」笠原十九司さん (補足2)「平和を考え行動する会」は「中国人強制連行・強制労働と万人坑(注)」という主題で展示を行ない、説明や解説や質問に担当者が連日対応します。 (注)日中15年戦争期に主に日本の民間企業により中国本土において強制労働を強いられた中国人被害者は4000万人にもなり、そのうち約1000万人が死亡したと推定されます。その膨大な数の犠牲者が埋められた「人捨て場」を中国の人たちは「万人坑」と呼んでいますが、多数の万人坑が今も中国の全土に現存しています。
2025年7月18日
中国・南京市から、呉先斌さん(南京民間抗日戦争博物館・館長)や夏媛さん(南京大虐殺幸存者のお孫さん)らを招き、京都で対話・交流集会が開催されます。ぜひ御参集ください。 日時:2025年7月27日(日)18:20~20:30 場所:キャンパスプラザ京都 講演:呉先斌さん(南京民間抗日戦争博物館・館長) 夏媛さん (南京大虐殺幸存者のお孫さん) 青木茂さん(撫順の奇蹟を受け継ぐ会・会員) 参加費:800円(学生・障がい者=無料) 主催:日中草の根交流会 ・詳細は開催案内を参照してください。 2025年6月29日
南国の高知で、「中国人強制連行・強制労働と万人坑(人捨て場)」という演題で講演会を開催します。敗戦80年の年にふさわしい内容だと思いますので、ぜひ御参加ください。日時 :7月5日(土)10:00~ 場所 :高知市立自由民権記念館 参加費:無料 講演 :青木茂 『華南と華中の万人坑』など著書多数 (メモ)第47回-戦争と平和を考える資料展(2025ピースウェイブ in こうち)の記念講演として開催されます。詳細は、添付の開催案内(チラシ)を参照してください。 ―― 参考 ―― 日中15年戦争期に主に日本の民間企業により中国本土において強制労働を強いられた中国人被害者は4000万人にもなり、そのうち約1000万人が死亡したと推定されます。その膨大な数の犠牲者が埋められた「人捨て場」を中国の人たちは「万人坑」と呼んでいますが、多数の万人坑が今も中国の全土に現存しています。 2025年5月7日 大阪北千里で、「中国人強制連行・強制労働と万人坑(人捨て場)」という演題で講演会を開催します。敗戦80年の年にふさわしい内容だと思いますので、ぜひ御参加ください。
日時 :5月17日(土)13:30~16:00 場所 :北千里ディオス1番館(大阪) 資料代:700円 講演 :青木茂 『華南と華中の万人坑』など著書多数 詳細は、添付の開催案内(チラシ)を参照してください。 ―― 参考 ―― 日中一五年戦争期に主に日本の民間企業により中国本土において強制労働を強いられた中国人被害者は四〇〇〇万人にもなり、そのうち約一〇〇〇万人が死亡したと推定される。その膨大な数の犠牲者が埋められた「人捨て場」を中国の人たちは「万人坑」と呼んでいる。そして、多数の万人坑が今も中国の全土に現存している。 2025年2月10日 ジャーナリスト・伊藤孝司さんの 「日本による侵略・植民地支配の実相に迫る写真展」を開催しませんか!
伊藤孝司さんの写真展は、次のような主題で実施できます。アジア諸国の被害者たちの証言 ■棄てられた被爆者 ■原爆棄民─韓国・朝鮮人被爆者の証言 ■棄てられた皇軍─朝鮮・台湾の軍人・軍属たち 朝鮮民主主義人民共和国で暮らす人びとの素顔 ■平壌の人びと すべての写真パネルに写真に関わる説明が付いています さらに、取材・撮影した伊藤孝司さんによる講演や、 展示会場内でのギャラリートークの実施も可能です 伊藤孝司さんについては、以下のウェブサイトなどを参照してください。 ============================== 「伊藤孝司の仕事」http://www.jca.apc.org/~earth/ 「平壌日記」http://kodawarijournalist.blog.fc2.com/ 「現代ビジネス」掲載記事リスト https://gendai.ismedia.jp/list/author/takashiitoh 「Message to the Future」http://www.jca.apc.org/~earth/messagetop.htm 「ヒロシマ・ピョンヤン」http://www.jca.apc.org/~earth/iinkai.html ============================== 伊藤孝司さんの写真展の詳細は、添付している案内チラシを参照してください。 全国各地でたくさんの写真展が開催されることを願っています。 2025年1月25日 平和のための博物館 市民ネットワーク 英語版ニューズレター”Muse No.56” 本欄「お知らせのページ」に2024年12月27日付で掲載している『有这样一些日本人(こんな日本人がいる)』の紹介記事が、「平和のための博物館 市民ネットワーク」の英語版ニューズレター”Muse No.56”(2024年12月発行)に掲載されました。その記事を以下に転載します。この記事をイギリス語圏の人に紹介してもらえると有り難いです。 AOKI Sigeru
Professor Li Binggang, a Chinese historian, published a new book called “There are Japanese like this” in China in October 2023. I am currently working on translating this book into Japanese for publication in Japan. I hope to publish the translation as soon as possible in 2025, so please look forward to it.Now, as someone who is interested in “forced labor and mass graves (dump sites) for Chinese people in mainland China” (Note), I have visited China nine times between 2009 and 2019 as a member of the “Peace Studies Tour” research team organized by the Kansai branch leader of the “Fushun Miracle Inheritance Association”, a citizens' group, and have investigated the sites of forced labor and mass graves that still remain in various parts of China (the “Peace Studies Tour” research team's investigations into China were suspended due to the coronavirus pandemic). The results of their research have been compiled into seven books, from “Visiting the Ten Thousand Pit” (Ryokufu Shuppan, 2013) to “From the Nanking Massacre to the Yunnan War” (Kadensha, 2024), and all of them have been published and presented to the world. In addition, other members of the “Peace Studies Tour” research team are also conducting activities to inform people about the true nature of Japan's invasion crimes, such as holding lectures and exhibitions based on the results of their research in various parts of China. So, it was Professor Li Binggang, who is introduced at the beginning of this article, who accompanied (or had a substitute researcher accompany) the “Peace Studies Tour” research team on their nine visits to China and provided detailed guidance on site. And, with the conclusion of the nine field surveys in China that were carried out by 2019, Professor Li Binggang, who is well-versed in the activities of the “Peace Studies Tour” research group, compiled the details of the events and published them in a new book in 2023 entitled “There are some Japanese like this”. Professor Li Binggang's aim was to let the people of China know that there are “strange” Japanese people who go out of their way to visit various parts of China to investigate the truth about Japan's crimes of aggression and harm, and who continue to publicize (advertise) the results of their investigations in Japan, in a country that denies the historical facts of its aggression against China and shows no sign of apologizing or reflecting on its actions. Professor Li Binggang's aim is reflected clearly in the title of his book, “There are Japanese like this”. Now, that reminds me of the incident in Shenzhen, China, on September 18th 2024, when a Japanese child was murdered. The 18th of September, the day on which this incident occurred, is the day of the Mukden Incident, when Japan invaded Manchuria, and is recognized in China as a day of humiliation. It is thought that the background to the murder of the Japanese child in Shenzhen was the “grudge” of the Chinese people, who suffered serious damage from the Japanese invasion and had their grandparents, parents and family members killed or injured, towards Japan. So, even though 80 years have already passed since Japan's defeat in the war, such “grudges” against Japan continue to linger in the hearts of the Chinese people because the Japanese government and leaders, who were the aggressors, have not acknowledged the historical facts of the invasion and aggression, nor have they reflected on it, nor have they apologized or made reparations. And the fact that we, the post-war generation, continue to allow the Japanese government and leaders to act as they do is our “responsibility for the war” and “responsibility for the invasion”. Unless we sincerely reflect on our actions and change, we will never be able to achieve reconciliation between the people of China and Japan. These issues related to historical awareness are at the root of the current relationship between Japan and China. On top of this, the sad reality is that Japan, which has already become a vassal state of the United States that views China as an enemy, is rapidly and explosively increasing its military power in order to contain China by force. As a result, the number of Chinese people who dislike Japan has been increasing rapidly in recent years. This is clear from recent public opinion polls. The current relationship between Japan and China is in such a difficult situation. Therefore, I hope that Professor Li Binggang's book, “There are Such Japanese”, which introduces some “strange” Japanese people who are facing up to Japan's responsibility for its invasion and aggression against China, will help to ease the resentment and ill feeling of the Chinese people, even if only a little. (Note) During the 15-year Sino-Japanese War, an estimated 40 million Chinese were forced to work as slave laborers in mainland China, mainly for Japanese private companies, and it is thought that around 10 million of them died. The Chinese call the “dump sites” where these huge numbers of victims were buried “ten thousand pits”, and there are still many such sites in existence throughout China today. 2025年1月22日
2025年1月16日開催 中国駐大阪総領事館主催 標題の講演会が2025年1月16日に中国駐大阪総領事館で開催され、総領事館と関係の深い約50名の方が講演会場に参集してくれました。さらに、講演会はオンラインで同時配信され、2200名以上の人が同時刻に視聴してくれたとのことです。中国駐大阪総領事館と薛剣(せつけん)総領事の影響力の強さに感嘆するのと同時に、講演会を主導してくれた薛剣総領事に感謝しています。 なお、講演会の様子はYouTube(下記URL)で視聴できるので、時間の取れるときに覗いてみてください。 ⇒ https://www.youtube.com/watch?v=R8fh810e8zw あけましておめでとうございます 今年もよろしくお願いします 2025年1月1日 青木茂 低迷が続く自公政権、過半数割れにはなったのだけど・・・ 10月の衆院選で自公政権が過半数割れに追い込まれました。「裏金問題」が自公政権を窮地に追いやったのでしょう。しかし、過半数割れになったのに政権交代は実現しませんでした。その理由は単純明快で、自公政権の補完勢力に過ぎない国民民主と維新がその「補完」役を見事に演じ、首相指名で立憲民主の野田代表に投票しないことで自公政権の延命に力を貸したからです。ということで、私たちが願う政治を実現させるため自民と公明を追放することはもちろん必要ですが、自公の補完勢力に過ぎない国民民主と維新も同時に追放しなければなりません。そのために、これからも発言と行動を続けましょう。 それで・・・、それにしても・・・、自公政権の過半数割れの理由が「裏金問題」であることが何とも情けないのです。 「裏金問題」が決して許されない重大犯罪であるのはその通りなのですが、言ってみれば「しょうもない」犯罪です。その「しょうもない裏金問題」を精力的かつ大々的に報じ続けたマスコミ・ジャーナリズムと主権者であるはずの私たちは、アメリカの言いなりになり空前の大軍拡を推し進め、中国や朝鮮との不毛の軍事対立路線に突き進む自公政権の不当性を、強い使命感を持って指摘してきたのでしょうか。あるいは、財界・経済界の言いなりになり、社会的弱者に向き合わないどころか切り捨て続ける自公政権の不合理を断罪するため、強い決意を持って努力してきたのでしょうか。 ユン=ソンニョル(尹錫悦)大統領が強行しようとした非常戒厳に対し敢然と闘いユン大統領の妄想を打ち砕いた、韓国にしっかりと根付いている民主主義の力強さをまざまざと見せつけられた今、日本の民主主義のあまりのはかなさに愕然とさせられ、何とも情けない想いになります。 中国の旅 10月に広州・福建・アモイを巡る観光旅行に行ってきました。コロナ騒動のため2020年以降は渡航・訪中ができなくなり、コロナ騒動がとりあえず一段落したあとも何となく躊躇していたので、今回の訪中は、私にとって5年振りになる久々の海外渡航ということになりました。 その中で、福建の土楼が印象的でした。その福建土楼は、北方の中原から南方の福建などに移住してきた漢民族である客家(はっか)の人々が13世紀から20世紀にかけて建設した、要塞機能を兼ね備える四角形あるいは円形の巨大な集合住宅です。異国の地に建てられたそれぞれの土楼で、それぞれ数十もの家族が共同で生活を営んできました。そして、今もそこで暮らしています。しかし、2008年にユネスコの世界遺産に登録されると膨大な数の観光客が押し寄せるようになり、さまざまな弊害・観光公害に悩まされることになったようです。 それで、私たちが訪れた漳州市平和県廬渓鎮蕉路村は、世界遺産に申請するための費用を貧しさのため捻出できなかったので、村内にある土楼は世界遺産に登録されていません。そのため、大量の観光客が蕉路村に押し寄せることはなく、素朴なありのままの村の営みと、今も人々が暮らしている土楼をじっくりと味わい楽しむことができました。 あと、今回の訪中で私にとっての一番の目玉は、マカオに近い珠海市金湾区三灶鎮(さんそうちん)にある三灶島(さんそうとう)万人墳でした。それで、1938年に三灶島に上陸し中国本土爆撃用の飛行場などを構築した日本軍は、それから敗戦までの8年間に三灶島の住民2891人を殺害し、3500人以上を餓死させました。さらに、朝鮮や台湾や万山や横琴などの地から三灶島に連行し飛行場建設などに従事させた3000名以上の民間人労工を秘密裏に殺害しています。これらの犠牲者の遺骨が埋葬されたところが三灶島万人墳(万人坑)なのです。三灶島万人墳は、私が中国の現地を訪れ実際に確認する43カ所目(正確には44カ所目)の万人坑になりました。 『南京大虐殺から雲南戦へ 日本の中国侵略から敗戦に至る足跡を巡る』 さて、日中戦争に関わる「題材」は山ほどありますが、その中から南京大虐殺と雲南戦を取り上げ、夫々の舞台となった町や村や地域の今(現在)を考える標題の著書『南京大虐殺から雲南戦へ』を2月に花伝社から出版しました。本書は、みなさんのお住まいの近所にある本屋さんで(あるいはアマゾンなどの通販業者から)購入できますが、当方から郵送でお届けすることもできます。郵送を希望される方は当方(メール= as19310918@y3.dion.ne.jp など)へ連絡ください。 それで、日本による対中国全面侵略の初期(1937年12月)に首都・南京を追われ南京大虐殺を許した中国国民政府は内陸奥地の重慶に逃れ、重慶を臨時首都として抗日戦争を戦うことになります。その国民政府に対するアメリカやイギリスからの支援を阻止し、東西両側から重慶を、そして中国全土を挟撃するため1942年5月に日本が発動したのが雲南戦です。しかし、その雲南戦で日本は中国に完敗し、アジア太平洋戦争における日本の敗北(敗戦)が決定的になりました。 日中戦争の流れを大きくとらえれば、南京大虐殺と雲南戦はこのように強い関わりがあるのだと思います。その南京大虐殺と雲南戦の夫々の舞台となった南京と雲南の今(現在)を、本書を通して皆さんに考えてもらうことができれば嬉しいことです。 『有这样一些日本人(こんな日本人がいる)』 中国の歴史研究者である李秉剛(リ=ビンガン)教授が新刊書『有这样一些日本人(こんな日本人がいる)』を2023年10月に中国で出版しました。そして、この本を日本語に翻訳し日本で出版するため、今私の方で翻訳作業などを進めています。2025年のなるべく早いうちに翻訳書を出版したいと考えているので御期待ください。 さて、「中国本土における中国人強制労働と万人坑(人捨て場)」(注)に関心を持っている私は、市民団体である「撫順の奇蹟を受け継ぐ会」の関西支部長が主催する「平和学習の旅」調査団の一員として2009年から2019年にかけて9回訪中し、中国各地に今も残る強制労働の現場と万人坑を調査してきました(「平和学習の旅」調査団による訪中調査はコロナ騒動のため2020年以降は残念ながら中断しています)。そして、その成果を、『万人坑を訪ねる』(緑風出版、2013年)から『南京大虐殺から雲南戦へ』(花伝社、2024年)に至る7冊の書籍にまとめ、全てを出版し世に問うています。また、「平和学習の旅」調査団に参加する他の団員も、中国各地で調査してきた成果を基に講演会や展覧会を開催するなど、日本の侵略犯罪の実相を知らせる活動を全国各地で展開しています。 それで、「平和学習の旅」調査団の9回の訪中のうち7回の訪中に同行し(残りの2回は代理の研究者に同行させ)現地で熱心に指導してくれたのが、本項の冒頭で紹介している李秉剛教授です。そして、2019年までに実施した9回の中国現地調査を一つの区切りとし、その顛末を、「平和学習の旅」調査団の活動を詳細に承知している李秉剛教授がまとめ、2023年に新刊書『有这样一些日本人』として出版したという次第です。 李秉剛教授の狙いは、中国に対して犯した侵略の史実を否定し、加害に対する賠償はおろか謝罪も反省もしない日本にあって、中国の各地をわざわざ訪れ日本による侵略犯罪・加害の実相を調査し、その成果を日本で公表(宣伝)し続ける「変な」日本人がいることを中国の人々に知らせることです。そんな狙いを李秉剛教授は、『こんな日本人がいる(有这样一些日本人)』という書名に端的に反映させています。 さて、それで思い出すのは、2024年9月18日に中国の深圳で起きた、日本人児童が殺害される事件です。この事件が起きた9月18日は、日本が中国の東北(満洲)への侵略を開始した柳条湖事件の日であり、中国では「屈辱の日」として記憶されています。そして、深圳の日本人児童殺害事件の背景には、日本による侵略で深刻な被害を受け祖父母や父母や家族を殺傷された中国の人たちの日本に対する「怨み」があると考えられています。 それで、日本に対するそのような「怨み」が、日本の敗戦から既に80年が過ぎようとしているのに中国の人たちの心の中にいつまで経ってもわだかまり続けるのは、加害者である日本の政府と指導者が侵略・加害の史実を認めず、反省もせず、謝罪も賠償もしないからです。そして、そんな日本の政府と指導者をいつまでものさばらせ続けていることが、戦後世代の私たちの「戦争責任」であり「侵略責任」なのだと思います。私たちが真摯に反省し変わらなければ、中国と日本の人たちの心からの和解は実現できないでしょう。 歴史認識に関わるこのような問題が、現在の日本と中国の関係を考える際の根底にあり、そこに、中国を敵視するアメリカの属国に既に成り下がっている日本が、中国を力で封じ込めるための軍事力を、アメリカに言われるままに一気に爆発的に増強するという哀れで悲しい現実が重なるので、日本を嫌う中国人がこのところ激増しています。このことは、最近の世論調査からも明らかですが、現在の日本と中国の関係はそういう厳しい情況にあります。 それゆえ、中国に対する日本の侵略責任・加害責任に向き合う「変な」日本人もいることを紹介する李秉剛教授の『有这样一些日本人』が、中国の人たちの「怨み」やわだかまりをほんの少しでも和らげてくれることを願うばかりです。 (注)日中15年戦争期に主に日本の民間企業により中国本土において強制労働を強いられた中国人被害者は4000万人にもなり、そのうち約1000万人が死亡したと推定されます。その膨大な数の犠牲者が埋められた「人捨て場」を中国の人たちは「万人坑」と呼んでいて、多数の万人坑が今も中国の全土に現存しています。 敵基地攻撃を公言し、日本を「死の商人」国家に転落させる自公政権 日中戦争をはじめとする日本によるアジア侵略の戦争責任・侵略責任に私がこだわるのは、私たちの日本を、再び侵略することがない国にしたいと思うからです。しかし、戦後最悪だったはずの安倍菅自公政権を引き継いだ岸田自公政権は、「国家安全保障戦略」など安保三文書を2022年12月16日に閣議決定し、憲法違反である敵基地攻撃能力の保有を公言し、日本を再び侵略国に転落させる道をまっしぐらに突き進んできました。 それで、「集団的自衛権」という名の集団的侵略権を2014年に一片の閣議決定で容認し、「安保法制」という名の戦争法を2015年に強行制定した日本は、世界最強かつ世界最悪の侵略国であるアメリカが勝手に引き起こす侵略戦争に自動的に参戦させられる国に既に成り下がっています。その日本が敵基地攻撃能力を保有するというのは、アメリカにとっての「敵国」をアメリカの属国としてアメリカのために攻撃する実力(軍事力)を持つということです。 そのため岸田自公政権は、イラクやアフガニスタンでアメリカが先制攻撃に使用した巡航ミサイル=トマホークを大量購入(爆買い)するなど敵基地攻撃のための最新鋭兵器を膨大に取りそろえることを公言し、2023年度からの5年間で43兆円もの軍事費をつぎ込むことを決めました。岸田自公政権が密室で勝手に決めたこの43兆円という金額は2022年度までの実績の1.5倍超(約6割増し)にもなる歴史的大軍拡であり、そのまま実施されれば日本は(決定当時の為替レートで)世界第3位の軍事大国になります。そして、この莫大な軍事費は、福祉・医療・教育などを切り捨てて私たちの生活と生存を犠牲にし、さらに法外な大増税を課して捻出することになります。 そして2023年12月22日、つまり、政治資金パーティーをめぐる強制捜査と「大物」への事情聴取が進む国会閉会後の「どさくさ」の中で、武器輸出の規則を定めた「防衛装備移転三原則」と運用指針の改定を一片の閣議決定で岸田自公政権は強行しました。2014年に閣議決定した「三原則」で安倍自公政権が武器輸出路線に道を開き、岸田自公政権による2023年の改訂(改悪)で、弾薬や戦闘機など殺傷兵器の輸出を本格化させ、日本を「死の商人」国家に転落させるのです。 自民・公明さらに維新と国民民主を追放しよう! あまりの不人気さから自滅した岸田自公政権に代わって登場したばかりの石破自公政権ですが、能登復興資金の何倍にもなる軍事費(防衛費)を、補正予算の原則を無視して2024年度の補正予算に組み入れることで、安倍菅自公政権から岸田自公政権に引き継がれてきた安保政策の大転換となる大軍拡路線を忠実に押し進めることをさっそく明確にしました。こんな理不尽な石破自公政権を存続させ追放することもできないのは私たちの恥です。 自公政権を権力の座から放逐するには、道理の分かる立憲野党が結束するしかありません。そして何より、自公政権に虐げられ続けてきた私たちが自身のために立ち上がることが不可欠です。立憲野党による共闘態勢を構築し、自民・公明さらに自公の補完勢力に成り下がっている維新と国民民主を追放しましょう。 ともあれ、今年もよろしくお願いします。 2024年以前のお知らせはこちらを参照してください。 ⇒ 2024年以前のお知らせ |